葬式帰りの喪服美女と寝てみたい
 今年1月、取引先関係の葬式に上司の代理で参列した。故人と面識はないが、葬儀屋の独特の節回しのアナウンスを聞いていると、さすがにしんみりとなった。
 親族からすすり泣きの声が聞こえる。遺影の前で焼香。まだ60過ぎぐらいか。死ぬには少し早い。
 遺族に礼をしたとき、30過ぎの1人の女性に目がいった。娘だろうか。少しやつれた感じで、目は泣きはらしている。
 決して美人ではない。が、何かが俺を惹き付ける。何だろう。同情? まさか。
 焼香が終ってもその女性が気になり目で追いかける。と、だんだんわかってきた。ソソられているのだ。彼女に欲情しているのだ。
 こんな場でそんな不謹慎な、とは思うが、欲望はいつ頭をもたげてくるかわからない。俺は、あの女性とヤル絵を思い浮かべ密かに勃起した。
 ムラムラした気持ちのままタクシーで会社に戻り、あらためて考えてみた。
 なぜ、俺はあんなに欲情したのだろうか。ルックスがめちゃめちゃいいわけでもないし、どちらかといえば地味。ならば、身内の不幸に悲しんでいる憂いのある表情にソソられたのか。
 確かにそれもある。が、やはり喪服の存在が大きい。彼女が普通の格好をしてたら、恐らくヤリたいと思わなかったはず。全身黒という地味で禁欲的な姿が、逆にインモラルな欲望をかきたてたのだ。
 AV、特にSMモノでも、喪服、未亡人といったシチュエーションは定番中の定番。やはり喪服には男のサディスティックな性欲を刺激する何かがあるのだろう。
 喪服姿の女性とヤリたいという強い願望が初めて俺に芽生えた。もちろん、ただ喪服を着ていればいいというわけじゃない。葬式に参列したばかりの、まだ線香の匂いが喪服に付いたままの女じゃないと意味がない。それこそ、若くして夫に先立たれた未亡人などとエッチできたら最高だろう。
 バチあたりな願望であることはわかっちゃいるが、そのぶん挑み甲斐は十分ある。
 喪服の女は葬儀場や寺などに行けば、簡単に見つかるだろう。が、問題はその後だ。
 仮に自然な形で声をかけられたとして、それに乗ってくる女がいるだろうか。なんせ、葬式帰りだ。とてもナンパに応じる気分ではないのではなかろうか。
 いかんいかん。そんなことは最初からわかっている。そこをどう口説き落とすかが今回、自分に課せられたテーマなのだ。
 どうアプローチするかはさておき、とりあえず行動の手順を考えてみよう。まず、いつどこで葬式があるかだが、これは次の2つの作戦で何とかなるだろう。
 一つはタウンページで「葬祭業」をさがし、時間が取れそうな日の前日やその日の朝に、立ち寄り可能な場所にある葬儀場に電話してみる方法。試しに、ある葬儀場に電話をかけると、
「あの、今日ってそちらの会場で葬儀入ってます?」
「今日はお通夜のみ1件入っております。ですから葬儀は明日12時からになりますが…」
 電話に出た女性はなんの疑問も持たず答える。これは使えそうだ。
 もう一つは作戦でも何でもなく、時間に余裕があるときに葬式を見つけたら、迷わず突撃してみようという戦法である。
 というのも、俺が仕事でよく通る東京都の下町あたりはお寺が密集しており(100件以上あるらしい)、葬式にでくわす可能性が高いのだ。実際、意識して通っていると1週間に3〜4件は遭遇。普段は見過ごしていたが、これはかなりの数だ。
 1月下旬、昼前に車で上町筋を走っている途中で発見したお寺もそんな中の一つだ。近づいてみると葬儀は11時からとなっている。俺はひとまずコンビニでパンを買い、車の中で待機することにした。
 12時半頃、霊柩車が寺院を出発、一般の参列者がぞろぞろと外へ出てきた。寺から駅まで歩くと20分。タクシーや自分の車で帰る人もいるが、ほとんどは歩きで駅まで行くようだ。さぁ、行動開始といくか。
 車を出て、帰途につく参列者たちに近づく。しかし、大半は男で、女性がいてもオバハンがほとんど。なかなか俺のターゲットになるような喪服美人はいない。
 しばらく待っていると、30代後半と思われる1人の女性が出てきた。ルックスはまあまあ。行ってみるか。


「すいません」
「はあ」
「上本町の駅まで行かれるんですよね」
「はい」
「よかったら、車乗っていきませんか?」
「いえ、結構です」
「駅まで歩くと結構遠いでしょう。ボク、通り道ですし」
「……」
 目も合わせず無言で歩いていく彼女。とりつくしまもない、とはこのことだ。それでも次のターゲットを待って粘ってはみたが、対象となりそうな女性は1人も現れない。見事なまでに完敗である。
 想像していたことだが、普通に声をかけても、怪しさ100%。まったく相手にされない。仮にあの後、対象となる女性がいたとしても結果は同じだっただったろう。
 じゃあ、いったいどうすれば怪しまれずに声をかけられるのか。あれこれ考えた末、俺は一つの結論に達した。
 不審がられる一番の原因は、葬式帰りの女性に、まったく関係ない男がわざわざ声をかけるところだ。ならば、俺も参列者になってはどうか。もちろん本当に参列するワケじゃないが、黒いネクタイを締め、自分も参列者だったという顔をすれば、相手の警戒も弱まるのではなかろうか。
 以後の俺が、常にカバンの中に黒いネクタイをしのばせるようになったのは言うまでもない。
 2月の初め、東大阪方面に仕事で行くことになった。この日なら午後から時間がとれる。俺はさっそく、タウンページで東大阪方面の葬儀場を調べ、前日、3社に電話をかけてみた。
 と、ラッキーなことに、その内の一つの会場で2件の葬儀が行われるとのこと。1件目は11時、2件目は1時開始らしい。これなら、何とか1件目の出棺の時刻までには到着できそうだ。
 当日は、雨が降ったりやんだりの天気だった。普段ならうっとうしいと思うところだが、この日ばかりは逆にうれしくなってくる。雨が降れば、車で送って欲しいという気持ちが強くなるからだ。
 会場には12時に着いた。弱まったものの、雨はまだ降り続けている。駅まで歩いて15分。ロケーションはバッチリだ。
 ネクタイを黒に換え、車で会場へ。関係者ではないのでさすがに緊張する。
 誘導のためだろう、駐車場の入口に1人、建物の入口に1人と立派な制服を着た警備員が立っていた。マズイ。目をつけられ質問でもされれば、関係者じゃないのはバレバレ。へたすりゃ香典泥棒に間違えられるかもしれない。ここは慎重に行動しよう。
 車の中から様子をうかがうと、すでに霊柩車がスタンバっており、そろそろ出棺という状況だ。行動を開始するのは、出棺が終り一般参列者が帰り始めてから。それまでは車で待機だ。
 10分ほどたって霊柩車と身内を乗せたマイクロバスが葬儀場を後にし、斎場に向かった。参列者が帰り始める。よし、女性も結構いるみたいだ。
 ワクワクしながらターゲットになる女性を物色。と、いましたいました、喪服美人。
 30前後くらいだろうか。喪服の上から黒いコートを着て、すらっと背が高い。俺はあわてて車から降り、彼女に近づいた。
「雨で大変でしょ。僕、車なんでよかったら駅まで乗っていかれませんか」
「ありがとうございます。でも家はすぐ近所なんで結構です」
 そう言って、彼女は次の角を曲がり、駅とは違う方向に帰っていった。感触がよかっただけに残念。次の女性を待つとしよう。
 この後、俺は2人の女性に声をかけた。が、前の女性同様、彼女らも「家が近いので歩いて帰りますから」と断られる。どうやら、故人がお婆さんだったためか、参列者はほとんど身内とご近所だったようだ。
 こうして1件目は無残な結果に終ったが、黒ネクタイ作戦が効を奏したか、女性たちの反応は悪くない。
 こうなりゃ1時からの2件目の葬式で勝負だ。こちらは故人が男性。仕事関係の参列者も多いだろう。着合い入れて行くぞ。
 昼食を済ませ、出棺に間に合うように葬儀場に戻る。今回は参列者が多く、焼香に時間がかかってるようだ。
 警備員がいないので、思い切って中に入ってみた。ロビーに、雑談したり煙草を吸っている人が多数。祭壇の両側には取引関係と思われる会社からの献花がたくさん供えてある。これなら、紛れ込んでも全然不自然じゃないし、聞かれても仕事関係の者だといえば怪しまれないだろう。
 さすがに会場の中で声をかけるのはマズイだろうと、外の車で待つこと10分。出棺が終り参列者と車が会場から出てきた。雨脚が強まり、傘でなかなか顔が見えない。すぐに行動開始だ。
 ぞろぞろと帰る人の列が続いた後、ぽつんと流れが途切れた。と、そのときいいタイミングで1人の若い女性が出てきた。まだ20代か。迷わず声をかけた。
「雨、強くなりましたね。よかっら駅まで車、乗っていきません」
「いいんですか。助かります」
 うまくいくときは呆気ないもんだ。彼女を助手席に乗せ車を出す。小柄で童顔、なかなかかわいい。これは何とかモノにしなければ。
「ほんとにすいませんね。ご迷惑じゃないですか」
「いや、どうせ帰り道なんで。どの辺まで帰るんですか」
「品川なんですけど」
「僕、今から五反田まで帰るんですですよ。五反田まで送りましょう」
 ここから五反田までなら30分はある。この間にどれだけ仲良くなれるかが勝負だ。
「故人とはどんなご関係ですか」
「私の友達のお父さんなんです。お会いしたことはなかったんですけど。そちらは?」
「会社関係です。僕もお会いしたことはないんですけどね」
「そう、わざわざ大変ですね」
 友達の親の葬式に出たという割にあまり悲しそうな感じはない。むろんその方が口説きやすくはあるが、逆に背徳感が少々弱まってしまうのも事実。難しいところだ。
 とりあえず、話ははずんだ。彼女の名はショーコ。意外にも34才で主婦らしい。歳よりは5つは若く見える。話すときにちょっと上目づかいで俺の顔を見る大きな瞳がなかなか魅力的だ。
「ショーコさんはお昼ご飯たべました?」
「いえ、まだですけど、河内さんは?」
「僕もまだなんです。よかったら食べにいきません?」
 すでに軽い昼食をとっていたが、このまま帰すわけにはいかない。余分に一食してでも、何とか口説き落とさねば。
 国道沿いのファミレスで昼のランチを食べ終わるころには、シモネタができるくらいに仲良くなっていた。
 俺がこんなエッチをしたことがある、あんなことをしてみたいと言うと、彼女も律儀に自分の経験を話してくれる。これまで、何度か浮気したこともあるらしい。
「お酒が入るとエッチな気分になってしまうの」
「あ、俺もや」
 でも、さすがに昼間から酒を飲ませるわけにもいかない。ここは会話だけでどうにかエッチな気分に持っていくしかない。
「ショーコさんの喪服姿、いいなあ。すごく艶っぽく見えるよ」
「でも、これかなり古いヤツだし、ださくてイヤ」
「そんなことないって。ホントめちゃめちゃソソるで。いっぺん喪服着たショーコさんとヤッてみたいわ」
「そうねぇ、また機会があったらね、フフフ」
 会話の上では一応かわされているが、まんざらでもなさそう。こりゃいけるんちゃうか!
 ファミレスを出て、再度車を走らせると、俺はおもむろにショーコの膝の上に手を重ねた。いやがる素振りはない。ならばと、今度はぎゅっと手をにぎる。
 かなりオヤジくさい戦法だが、ある程度イケると思われる女性にはこれが効く。実際、そのときショーコも手を握り返してきて、俺はその瞬間、彼女が落ちたことを確信した。
 車で途中のラブホテルに入り、彼女を抱きしめキスをする。すでに興奮しきってる彼女から、化粧の香りに混じって線香のような匂いが伝わってきた。コレや。この匂いが俺を興奮させるんや。
「しわになるから脱ぐね」
    

 ショーコが喪服を脱ぎはじめた。黒い喪服の中身は下着も黒。彼女の肌がいっそう白く見える。もう、たまらん。俺はそのまま彼女に襲いかかった。
「お風呂入ってないからイヤや」
 ショーコは少し抵抗してみせたが、言うとおり風呂に入らせるワケにはいかない。シャワーを浴びると、葬式後の喪服の女とヤッてるというイケナイ雰囲気まで洗い流されてしまう。
「イヤ、イヤ、…アァ」
 陰部を舌でナメると、ショーコの体から力が抜けていく。すでにクリトリスもこりこりに固い。
 正常位で挿入し、興奮のあまり3分も持たずに射精。お風呂に入った後、ゆっくりと2回戦を楽しんだ。
「葬式のあとエッチしたってバレたら友達に縁切られるだろうな」
 堪能した表情で煙草を吸うショーコが言った。この情事、彼女にとってもインモラルな興奮があったようだ。いや、ショーコの場合は、本当に葬式に参列してたんだからその興奮は俺以上だろう。
 再び喪服姿になった彼女を見て思った。俺が喪服の女にソソられるのは、女の色気や欲望みたいなもんを、その黒い服でとじこめてるからじゃないか、と。
 葬式帰りの喪服美女とヤル。その願望は見事に達成された。が、予想以上にすんなり思いが叶うと、人間、欲が出てくる。
 誰か別の女性で、もう一度あの興奮を味わいたい。懲りない俺はもうしばらく企画を続行することにした。
 1週間後、営業途中で葬式に出くわし、2人に声をかけたものの
惨敗。そのまた1週間後、今度は仕事帰りに見つけたお通夜の会場に潜り込んだ。
 近所の人が大半という中、駅方面に向かって歩く1人の女性を発見。すぐに後を追っかける。
 駅は近いので、「車で送りましょう」というトークは使えない。ストレートにいこう。
「すいません、もう帰られます? よかったら夕食でも一緒に行きませんか」
「えっ、でも家でもう夕食の支度してるんで…」
 よく見ると吉本の島田珠代を浅黒くしたような顔で、歳は俺と同じくらい。しつこく食い下がる価値もなさそうだ。
 と、思ったら今度は彼女の方から話しかけてきた。
「こんなとこで声かけられたからびっくりしましたよ。なんで私に声かけたんですか」
「いや、お腹空いてたんで、1人で行くのも寂しいし」
「私なんかとでもいいんですか」
「そりゃ、いいですよ」
「じゃあ、また今度行きませんか、携帯教えますから」
 気分は盛り上がらなかったが、せっかく誘ってくれてるんだし、まぁいいか。俺は彼女と携帯番号を交換し別れた。
 でも、やっぱりこれは違うよな。今回のテーマはあくまで喪服美人。改めて会うなら喪服じゃないだろうし、しかも美人でもない。会って何の意味があるっちゅーねん。ま、こちらから連絡するのはヤメとこう。
 だが、翌日さっそく彼女から「会いたい」という電話が入れば、途端にまんざらでもなくなってしまうから、俺も節操がない。ヤメときゃいいのに会うことにした。
 上野で待ち合わせし、まずは喫茶店に。相手もエッチが目的のようだし、適当に話してホテルにいくとするか。
 彼女の名は木下さん。バツイチで2人の子持ちらしい。よくしゃべり明るいのはいいが、歳がいもなくブリブリするのが、どうにもうすら寒い。
 20分ほどで喫茶店を出て、ホテルに入る。と、ここで木下さん、予想だにしないことを口にした。
「あの、よかったら少しでいいんで、おこづかいいただけませんか。
私1人で子供育ててると、どうしても生活が苦しくて」 …つーことは何かい。俺はエンコー主婦にわざわざ声をかけ、電話をもらってまんざらでもなかった、ってかい。情けなぁ〜。情けのうて言葉もないわ。


 断わる元気もない俺は「1万でいい?」と値切るのがやっと。しかも裸になった木下さん、乳首は真っ黒で、胸はたれ、おなかにブッチャーの額のような縦じわが。嗚呼、やっぱショーコさんでヤメときゃよかったよ。



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